書店員として働きながら、小説を書いている芥川賞作家、佐藤厚志さん。
地元仙台で「芥川賞受賞を讃える会」が開かれ、参加してきました。
会場は佐藤さんの母校、東北学院大学の五橋キャンパス。
この4月から開講した新しいキャンパスです。
トークイベントの様子についてレポートします。
佐藤厚志さんのプロフィール
佐藤厚志さんのプロフィール
1982年仙台市生まれ。
仙台東高等学校英語科を卒業したのち、東北学院大学文学部英文学科卒業。
大学卒業後、1か月ほどイギリスへ留学したそうです。
その後は、いくつかの仕事を経て現在は仙台アエルの丸善に勤務されています。
(トークイベントでのお話より)
主な作品
主な作品
2017年「蛇沼」第49回新潮新人賞受賞
2020年「境界の円居」第3回仙台短編文学賞大賞受賞
2021年「象の皮膚」第34回三島賞候補
2023年「荒地の家族」第168回芥川賞受賞
トークイベント
トークイベント
トークイベントでは、佐藤さんの大学時代の恩師である植松靖夫教授が参加。
また、コーディネーターとして仙台短編文学賞実行委員会代表、仙台市の出版社荒蝦夷の代表である土方正志さんを加えた3人でのトークでした。
普段から繋がりのある3人のトークらしく、堅苦しい話ではなく、作品そのものの話よりも雑談の方が多かったかもしれないです。
例えば、佐藤さんが卒業後、(失礼ながら)就職に失敗したこと、
職場を変わる中で、なぜか偶然に何度も植松教授に再会したこと、
書店員として働く中で土方さんに出会ったこと。
不思議な繋がりだなと思うとともに、偶然ではなく必然の出会いだったのかなと感じます。
なんだか面白いですね。
ところで、高校時代は英語科、大学でも英文学科の佐藤さん。
なぜ小説家?
ちょっと疑問に思いました。
これはトークの中で解決しました。
英文学科の教授である植松教授は、イギリス小説がご専門。
佐藤さんは学生時代、植松教授のゼミで相当鍛えられたようです。
植松教授の熱いイギリス小説熱は、トークイベントでよく分かりました。
途中、スライドを使って若干講義のような場面もありました。
植松ゼミは厳しいことで有名らしいです。
「先生に教えられたら、それは小説家になるでしょう。」と佐藤さんが言ったとか。
また、佐藤さんのすごいところは、なんの根拠もないのに、自分は小説家になると思い続けていたところです。
終始、植松教授のペースに引っ張られながら進むトーク。
寡黙な佐藤さんにはちょうどいい感じだったのかなと感じました。
話を振られれば答えていくスタイルでした。
大学時代の話になると、学祭で漫才を披露したり、お笑いが好きということが判明。
ネタは、もちろん自分で書いたそうです。
おとなしそうな佐藤さんの意外な一面でした。
さて、作品についての話はどうだったかと言うと、ほとんど記憶にないくらいエピソードトークの楽しい時間でした。
まとめ
まとめ
地元仙台の書店に勤める佐藤厚志さん。
芥川賞を受賞し、今後の活躍が楽しみになりました。
トークイベントでは、佐藤さんの人柄がよく出ていて親しみを感じました。
このイベントの中で佐藤さんが話した、言葉がとても印象に残りました。
「最近は結果を早く求めがちですが、試すことは時間がかかります。」
賞をとるまでに時間がかかった佐藤さんの言葉、重みを感じます。
早く結果を求めがちな私にとっても、考えさせられる言葉になりました。
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