瀬戸内寂聴をモデルにした小説、
「あちらにいる鬼」を読みました。
映画化されて、11月に公開予定だそうです。
瀬戸内寂聴こと主人公、長内みはる役の寺島しのぶが、
リアルに剃髪シーンを撮影されたと話題になっていたことで、
私はこの本のこと、映画化を知りました。
そして、
何よりもこの本の作者であるのが井上荒野。
荒野の父である作家の井上光晴と不倫関係の瀬戸内寂聴、
そして母である井上光晴の妻の3人の関係をモデルに書かれた小説だということに、衝撃を受けました。
娘が父と母、父の不倫相手のことを小説に書くって、どういうこと?
私のこの本への興味の始まりは
こんな感じでした(^_^;)
あくまでも小説なので、
すべてが事実ではないにしろ…
しかし、小説刊行時に瀬戸内寂聴が出したコメントは以下の通りで、ご本人が大絶賛していました。
「モデルに書かれた私が読み 傑作だと、感動した名作! ! 作者の父井上光晴と、私の不倫が始まった時、作者は五歳だった。
五歳の娘が将来小説家になることを信じて疑わなかった亡き父の魂は、この小説の誕生を誰よりも深い喜びを持って迎えたことだろう。
作者の母も父に劣らない文学的才能の持主だった。
作者の未来は、いっそうの輝きにみちている。百も千もおめでとう。」
――瀬戸内寂聴
小説家って分からないですね。
私がこの小説を読んで、
それほど嫌な気持ちにならなかったのは、
不倫関係にある二人の行動とは相反して
夫のことはすべてお見通しでいながら
何も言わず、穏やかに暮らす妻。
自分なら、穏やかには暮らせないだろう。
でも、心の中の妻の本心は穏やかだったのだろうか?
と、分からない答えを考えながら興味深く読み進めました。
ランキング参加中です。
応援のクリック、よろしくお願いします。
こちら↓↓↓